[映画.com ニュース] 自主製作の近未来SFアクション「SLUM-POLIS」で称賛を浴びた新鋭・二宮健監督の最新作「MATSUMOTO TRIBE」が、4月15~21日に東京・新宿武蔵野館で限定公開されることが決定した。映画における“演出”に焦点を当て、虚実ない交ぜに紡がれる今作。二宮監督は「本当に説明の難しい映画を作ってしまいました」と話し、「ジャンルすら特定できないほど、さまざまな要素を内包してしまったこの作品のなかで、見た人それぞれがどこを切り取って何を語るのか、今からワクワクしています」と期待を込めている。

 大阪芸術大学の卒業制作作品として撮影され、「カナザワ映画祭2014」など全国の映画祭で話題を集めた「SLUM-POLIS」の二宮監督が、約1年ぶりに新作を撮影。無名の俳優・松本ファイターが主演し、ヒロイン役を「風に立つライオン」「青空エール」などの松本穂香が務める。ほか「トイレのピエタ」の松永大司、「ディアーディアー」の菊地健雄、「合葬」の小林達夫ら映画監督が本人役で出演している。

 松本ファイターは自分の演技力を世の中に伝えたいと一念発起し、松永監督の新作映画オーディションに無理やり参加する。しかし待ち受けていたのは、思い描いていた称賛の声ではなく、夢に敗れるよりもつらい現実だった。松本ファイターの姿を通じて「演出とは何か」を追求。劇中に仕掛けられたいくつもの罠によって、人間の深層心理が暴かれ、やがて“嘘”が“現実”になっていく。

 松本(穂)は「画面に映し出される自分を見て、どうしようもなく情けなくなりました」と述べ、「最後にはフィクションかリアルかなんてどちらでもよくなってしまう、そういう世界観に自分がいるのは不思議な感覚でした。改めて、映画という世界はすごいものだと感じさせられました」と明かす。著名人からのコメントも披露され、松本(穂)の所属事務所の先輩である女優・有村架純は、「本編すべてが嘘で作られたものかもしれないし、嘘のはずが、本当になっていったのかもしれない。『本当』は無限に表現できる。自分の奥底にある見たことのない『本当』は、私は見つけ出すことができるのかと自問自答してしまった。誰かが引き出してくれるのか、自分から殻を破るのか。この映画を見て、私は胸が苦しくなりました。今までの悔しさを思い出して、苦しくなりました」と、鑑賞後の混乱と興奮が入り混じった胸中を語っている。

 なお予告編が、YouTube(https://www.youtube.com/watch?v=NDlFV4faHIk)で公開されている。